Growthと、わたしが愛したヴィジュアル系の話
ヴィジュアル系バンドを好きになったのは中1の頃で、
それからすぐにRuvieを知って好きになった
四季折々が詰まった童話のような歌詞、儚くて幻想的なのに力強さすら感じる音、
細部にまでこだわった表現とアートワークでつくられる残酷で真っ白な世界
その世界を彩る優しい物語
こんなに何かを好きになったのは初めてで、
そんなバンドにまた出会えるのではないかとヴィジュアル系シーンを気にかけた年月
歌謡曲とは違うあの独特の浮遊感を求めてシューゲイザーに走ったこともあったけど
結局、好きな音楽は増えたけれど原点として求めるものは見つからなかった
なんとなく近さを感じていたバンドも今や殆どが解散してしまって
かといって、繊細でない私が近しいバンドや音楽をつくりだすことは不可能だし
これ!というものはもうこの世に現れないと完全に諦め数年
ミーハー心で見始めたアニメのOPで、偶然にも極めて近しいものを発見してしまう
TSUKIPRO THE ANIMATION(ツキプロ・ジ・アニメーション) PV Growth版
本当、あれー??!!!って感じだったんすよね。。。
正直な話、周りがどんどこ二次元アイドルにはまっていても自分だけははまらないと思っていたし、
そこには、二次元アイドルの曲=キラキラしていて明るくて私には無縁の曲、という偏見が根強くあったのでそこは本当に猛省しているんですが
そこからすぐにCDを買い集め始め、一番最初の「あれ?」が単なる勘違いではなかったことを完全に確信。したのがこの曲、ラダ・キアナさん
ひっくり返りそうだった。
ずっとヴィジュアル系シーンとかシューゲシーンばかり血眼で探してたのに、まさかこういう場所にあったなんて。
音楽だけじゃなくお話もよくて、そこからはもう沼。
よく、好きになったものは出会った時期がそれを好きになる時期だったのだ、と言うけれど、Growthに関してだけはいつ出会っていても好きになっていた確信がある。
だって、こんなに懐かしいんだもの。
勿論、RuvieとGrowthは全然別物だしそれぞれの価値がそれぞれにあるんだけど、
私の心象風景の中では占める位置がものすごく近くて、こんなに近しいものにはもしかしたらもう二度と出会えないかもしれないとすら......
なんにせよ、完全に諦めていたものが予想だにしないところから出てくるというのは、本当にびっくりした、としか言いようがないことで
後追いでCDを集めだしたらどの曲もよくて、どのお話もよくて、全員素敵で
お話に関しても、私がずっと探していた歪んだ愛情と優しさに溢れた美しい物語で
何かを純粋に好きだと思えることはそれだけで幸福だと実感する日々
何らかの理由でいつか離れる日が来るかもしれないし、
Growth自体が変わってしまうかもしれないし(経験上こちらのがありえそう)
ただ、愛おしい、懐かしい、という今ある気持ちを書き留めておきたくて
それまで二次元アイドルにはとんと無知だったわたしが、
Growthに出会えたようなこの社会の仕組みとそこに関わってる全ての人に感謝しかない
全員好きなんだけど、藤村衛は本当に愛情深くて優しくて、
それがつくられた物語だとはわかっていても、この人はどうしてこんなに、人よりも辛い思いをして生きてきたはずなのに、こんなに周りのものを愛して慈しんで大切にすることができるんだろうと思って毎日泣きそうになる
そのお陰で、ほんの少しずつだけれど周りの人に優しくできるようになった気がする
なんだかものすごくまとまりのない備忘録だけど、
何かを好きだという気持ちは、不可抗力で踏みにじられたとしても大切にした方がいいものなんだなっていうのは、すごく思っている
あと、ほんの少しでも興味を持ったらとりあえず見てみることも大事
そのうえで偶然が重なったからこそGrowthに出会えたのだなあと
出会えてすぐに当たり前のようにこんなにも好きになれたのだなあと
だから、今まで自分が大切にしてきたことを大切にしてきて良かったと心から思える
3次元に実在するわけではないけれど、私にとっては今まで見てきた3次元の大切なバンドたちと並ぶくらい、何年経っても思い出してたまにCD引っ張り出す存在
藤村衛が作曲して、Growthがつくりあげる音楽、4人の物語
これからもちゃんと大切にしていきたい
最後に、Ruvie知らない人がもしこの記事を見ていたら聴いてみてください
本当に、本当にいいバンドなので